MUGEN通信

【城西校】えりな先生 「地震ザブトン」

みなさんこんにちは!城西校より、竹えりなです。

 

突然ですが、みなさんは「地震ザブトン」を知っていますか?

地震ザブトンとは、座るだけで地震を体験できる椅子のことです。椅子なのに名前が「ザブトン」なのは、椅子の下にあらゆる方向に自由自在に動くザブトン型のロボットが内蔵されているからです。

先日、この地震ザブトンで地震を体験する機会がありました。このザブトンでは、地震のタイプ(直下型・海溝型)や深度・場所によって、全く異なる地震の揺れを体験することができます。2016年に隣の熊本県を襲った熊本地震(震度7)の前震、本震や、2011年に東北地方に大きな被害をもたらした東日本大震災(震度6強)などの地震をはじめ、さまざまな地震を選ぶことができました。また驚くべきことに、地震ザブトンは、過去の地震のデータをもとに、これから起こると予想されている地震の揺れをも再現できるのです。多くの選択肢の中から、私は想定東海地震(震度6強)を体験してきました。東海地震は今後30年以内に必ず起こるといわれている地震です。

最初は微弱な揺れでした。みなさんも何度か経験したことのある程度の、自分が動いていなければわかる程度の揺れです。次第に揺れはどんどん大きくなり、やがて椅子から振り落とされそうになるほど強いものになりました。私の目の前には、体験する地震の揺れに合わせて、部屋の中の様子が映し出されているスクリーンが設置されていたのですが、見る見るうちに本棚が倒れてドアをふさぎ、食器棚から食器が雪崩のようにこぼれてきました。たった1分で部屋の中は足の踏み場もない状態になり、逃げ口は閉ざされてしまいました。そしてさらに恐ろしいことに、東海地震では地震発生から地域によっては約3分で津波が押し寄せてくるとのことでした。部屋がめちゃくちゃになり、逃げることの困難な状況で津波が襲ってくるのです。しかもたった数分で。多大な被害をもたらした東日本大震災でさえ、本震から最初の津波が到達するまでにおよそ30分かかりました。今後必ず私たちが経験する地震が、いかに恐ろしいものかを思い知らされました。

地震はいつどこで起こるかわかりません。今この瞬間、東海地震が発生してもおかしくはありません。地震が起こった時、最も大切な心構えは、「自分の身は自分で守ること」です。地震の瞬間は何もできないと考えていたほうが賢明です。地震が起きた時何をすればよいのか、どこに逃げるのかを確認しておくだけでも、最悪の事態を避けることにつながると思います。

今回は長々と地震について話してしまいましたが、地震ザブトンに座った経験が非常に衝撃的なものだったので、どうしてもみなさんにお話ししてみたくなりました。この話を読んだみなさんが、少しでも地震について考えたり調べたりしてみてくれたら私はとてもうれしいです。